Super Build/RC診断
更新内容
『RC診断』Ver3 管理番号005 →『RC診断』Ver3 管理番号006
(VerUp対象:『RC診断2001 Ver2』 以上)
インターネットダウンロード : 2023/06/27
- ◆機能アップ
- RC診断基準2017において、第2種構造要素の検討(再配分軸力を周辺柱で支持し得るか否かの検討)に対応しました。
- RC診断基準2017において、地震時付加軸力を梁両端の降伏モーメントから算定できるようにしました。
- RC柱およびSRC柱のピース分割による曲げ終局強度の算定で、独立柱と袖壁付柱に対して直交配筋(中段筋)を考慮できるようにしました。
- ◆変更点
- 計算
- RC柱およびRC耐震壁の曲げ終局強度の算定で、柱の引張鉄筋に2種類の鉄筋径が指定され、それらの鉄筋の降伏点強度が異なるとき、細い径の降伏点強度に、太い径の値を採用していました。
- RC耐震壁の残存軸耐力と軸力支持能力の算定で、付帯柱の断面積と壁板の断面積のそれぞれにフレーム倍率を乗じた値を用いていました。
- RC耐震壁における付帯柱の残存軸耐力のηrと軸力支持能力のηRは、耐震壁と同じηrとηRを採用していましたが、柱の種別と付帯柱の帯筋量pwに応じたηrとηRを採用するように変更しました。
なお柱の種別は、RC耐震壁が曲げ破壊するとき“曲げ柱”、せん断破壊するとき“せん断柱”とします。 - RC耐震壁における壁板の残存軸耐力のηrと軸力支持能力のηRは、RC耐震壁がせん断壁の場合は0.1、曲げ壁の場合は0.3を採用していましたが、せん断壁と曲げ壁それぞれで、次のようなηrとηRを採用するように変更しました。
- ho/Ho≦0.75の曲げ破壊する袖壁付柱の残存軸耐力のηrと軸力支持能力のηRは極脆性柱と同等なηrとηRを用いるべきところ、以下の3つの条件を同時に満たす場合に曲げ柱のηrとηRを用いていました。
- 入力項目[耐震診断方法-診断基準]RC耐震診断基準で、“<1>RC診断基準2001”を指定した場合
- 入力項目[耐震診断方法-解析条件4] 第2種構造要素の検討方法[RC]で、“<2>軸力支持できないとき、再配分軸力が周囲部材で支持し得るか否かの検討まで”を指定した場合
- 曲げ破壊する袖壁付柱で、(ho/D≦2でF<1.27)以外の場合
- せん断柱型付壁の残存軸耐力のηrと軸力支持能力のηRは0.0とするべきところ、以下の3つの条件を同時に満たす場合にせん断柱と同等なηrとηRを用いていました。
- 入力項目[耐震診断方法-診断基準] RC耐震診断基準で、“<1>RC診断基準2001”を指定した場合
- 入力項目[解析条件4]第2種構造要素の検討方法[RC]で、“<2>軸力支持できないとき、再配分軸力が周囲部材で支持し得るか否かの検討まで”を指定した場合
- せん断柱型付壁で、ho/Ho≦0.75の場合
- 曲げ壁の付帯柱に取り付く直交耐震壁の壁板部分の残存軸耐力のηrは、曲げ柱扱いによりF=1.0でηr=0.3, F=1.27でηr=0.3, F=2.0でηr=0.0, F=3.0でηr=0.0と扱うべきところ、以下の3つの条件を同時に満たす場合にF=1.0からF=3.0のηrをすべて0.3と扱っていました。
同様に、軸力支持能力のηRもF=1.0でηR=0.3, F=1.27でηR=0.3, F=2.0でηR=0.3, F=3.0でηR=0.0と扱うべきところ、F=1.0からF=3.0のηRをすべて0.3と扱っていました。- 入力項目[耐震診断方法-診断基準] RC耐震診断基準で、“<1>RC診断基準2001”を指定した場合
- 入力項目[耐震診断方法-解析条件4] 第2種構造要素の検討方法[RC]で、“<2>軸力支持できないとき、再配分軸力が周辺部材で支持し得るか否かの検討まで”を指定した場合
- 入力項目[耐震診断方法-解析条件4] 第2種構造要素の検討条件[RC]で、“柱の検討方向と直交する耐震壁のηr及びηRは、その壁自身の破壊形式より決定する”にチェックをしない場合
- せん断壁の付帯柱に取り付く直交耐震壁の壁板部分の残存軸耐力のηrは、せん断柱扱いによりF=1.0でηr=0.1, F=1.27でηr=0.0, F=2.0でηr=0.0, F=3.0でηr=0.0と扱うべきところ、以下の3つの条件を同時に満たす場合にF=1.0からF=3.0のηrをすべて0.1と扱っていました。
同様に、軸力支持能力のηRもF=1.0でηR=0.1, F=1.27でηR=0.1, F=2.0でηR=0.0, F=3.0でηR=0.0と扱うべきところ、F=1.0からF=3.0のηRをすべて0.1と扱っていました。- 入力項目[耐震診断方法-診断基準] RC耐震診断基準で、“<1>RC診断基準2001”を指定した場合
- 入力項目[耐震診断方法-解析条件4]第2種構造要素の検討方法[RC]で、“<2>軸力支持できないとき、再配分軸力が周辺部材で支持し得るか否かの検討まで”を指定した場合
- 入力項目[耐震診断方法-解析条件4]第2種構造要素の検討条件[RC]で、“柱の検討方向と直交する耐震壁のηr及びηRは、その壁自身の破壊形式より決定する”にチェックをしない場合
- 出力
- 最上階(PH階を含めない)の柱を含む吹き抜け柱において、最上層に梁が取り付かない場合、ERROR No.93の確認が行われませんでした。
- ERROR No.93 $$$$ 階 $$$$ フレーム $$$$ 軸 吹き抜け柱の部材断面、 Fc または 帯筋間隔が各階で異なっています。
- 本プログラムでは、壁の残存軸耐力Nwと壁に作用する軸力との比較を行わないため、つぎの出力項目において耐震壁の残存軸耐力Nwを出力する際、自動計算によるNwは出力せずに“---”を出力するように変更しました。
- 第2種構造要素の検討が必要な柱部材
- 軸力再配分の検討:(伏図)
- WARNING No.123のメッセージ内容を変更しました。
- 旧) 終局耐力の直接入力で、無効なデータがあります。
- 新) 終局強度の直接入力で、無効なデータがあります。
- SS7データリンク
- 以下の2つの条件を満たす場合、リンク中に不正終了することがありました。
- 『Op.評価』ライセンスを取得していない
- 『SS7』でダミー梁を配置
- Y方向フレームに配置したフレーム面内雑壁に平面的な傾斜があり、かつ、端部の柱に柱の回転があるとき、雑壁の位置(始点・終点)の認識が不正になる場合がありました。
- 各層主体構造がRC、S、CFT造のいずれかで、それ以外の構造種別の梁が当該層に存在するとき、リンク中に無限ループに陥る場合がありました。
- 『SS7』で角度を指定して配置したフレーム外雑壁は、最も傾きが近いフレームに平行な雑壁としてリンクしますが、X方向とY方向フレームの中間の角度では、どちらのフレームに並行となるか判断できないため、X方向フレームに平行な雑壁としてリンクするようにしました。
- 平面的に見て基点から右下の領域に配置したフレーム外雑壁の角度は、基点から右の梁と下の梁との角度で判断すべきところ、左の梁と下の梁との角度で判断していました。
- 入力
- [耐震診断方法-解析条件4] 第2種構造要素における検討条件[RC]に、以下の条件を追加しました。
- 曲げ破壊する袖壁付柱(ho/Ho≦0.75)は、極脆性柱と同様な扱いとする
- せん断柱型付壁(ho/Ho≦0.75)の残存軸耐力のηrと軸力支持能力のηRを0.0とする
- 一般階にS造を含む場合、[耐震診断方法-診断基準-1.RC耐震診断基準]が選択できませんでした(Ver3 管理番号005のみの現象です)。
- 管理番号情報(バージョン情報)のライセンス表記をライセンスマネージャのAP名に合わせました。
- [耐震診断方法]において、RC診断基準2001のとき無効な入力項目は非表示にしました。
- [耐震診断方法]において、SRC造ではないとき、SRC造でのみ有効な入力項目を非表示にしました。
- [耐震診断方法]において、[10.地域指標][11.地盤指標][12.用途指標]に小数点を2個以上入力して、フォーカスを移動すると実行時エラーが発生していました。
- テキストボックスにカーソルがある状態で値を変更して[Tab]キーを押すと、誤った位置にフォーカスが移動したり、実行時エラーが発生したりすることがありました。
- 作図
- 作図の平面図・立面図において、PDFへ印刷すると、図が縮小されることがありました。
壁板の軸力支持能力のηR | ||||
---|---|---|---|---|
破壊形式 | F=1.0 | F=1.27 | F=2.0 | F=3.0 |
せん断壁 | 0.1 | 0.1 | 0.0 | 0.0 |
曲げ壁 | 0.3 | 0.3 | 0.3 | 0.0 |
壁板の残存軸耐力のηr | ||||
破壊形式 | F=1.0 | F=1.27 | F=2.0 | F=3.0 |
せん断壁 | 0.1 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
曲げ壁 | 0.3 | 0.3 | 0.0 | 0.0 |
【Super Build/RC診断 Op.2017】
以下の事項は『Super Build/RC診断 Op.2017』ライセンスを利用した場合の変更点です。
- 計算
- RC診断Ver3(2022)より、RC耐震診断基準2017による部材のせん断終局強度において、以下の計算条件の採用を取りやめて、柱軸力が引張のときはσoを負値として計算するように変更しましたが、新規作成したデータの場合に袖壁付柱の軸力が引張のときにσoを0として計算していました。
- [耐震診断方法-解析条件1]柱のQsuの採用[RC]
軸力が引張のときはσoを負値とする
- 出力
- [耐震診断方法-診断基準]で“<2>RC診断基準2017”を指定した場合において、[建物規模-フレーム倍率]で最後のフレームに1.0未満を指定し、最後のフレーム以外は1.0を指定した物件データを作成後、『SS3』に戻って[軸の削除]で最後のフレームを削除して、再度『RC診断』で[形状指標] B法(施行令による)で解析させると、誤って以下のエラーメッセージを出力し、解析を中断する場合がありました。
- ERROR No. 44 形状指標 B法(施行令による),C法は傾斜フレームを有する建物の場合 または フレーム倍率が1.0未満の場合、計算できません。
- 「耐震性能診断表」および「診断結果比較」の終了時メッセージ一覧において、最下階以外での下階壁抜け架構の場合でも、“最下階で壁抜けとなる架構があります。”のメッセージを出力していました。
メッセージを“壁抜けとなる架構があります。”に変更しました。 - 入力
- [耐震診断方法]および[経年指標]において、RC診断基準2017のとき無効な入力項目は非表示にしました。
- 作図
- [RC耐震診断基準]が“<2>RC診断基準2017”のとき、[計算と出力]を実行後に作図(平面図・立面図)を印刷したときのヘッダーは「RC診断 Ver3(2022)」となるべきところ、『RC診断 Op.評価』ライセンスを取得していない場合に「RC診断2001 Ver3(2022)」となっていました。
【Super Build/RC診断 Op.SRC】
以下の事項は『Super Build/RC診断 Op.SRC』ライセンスを利用した場合の変更点です。
- 計算
- SRC柱およびSRC耐震壁の曲げ終局強度において、柱の引張鉄筋に2種類の鉄筋径が指定され、それらの鉄筋の降伏点強度が異なるとき、細い径の降伏点強度に、太い径の値を採用していました。
- 解説書
- 2017年版の第2種構造要素の検討について説明した『RC診断 Ver3(2022)』追加機能説明書を作成しました。
この機能をご使用になる前によくお読みください。 - 以下の解説書において追記および修正を行いました。詳しくは解説書の変更履歴を参照してください。
- 『RC診断2001 Ver2.7(2018)』 解説書
- 『RC診断 Ver3(2022)』 説明書
- 『RC診断』 評価適用外機能説明書
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