構造設計の多様性を実現する新しい一貫構造計算ソフトウェア
Super Build®/SS7 Premium
杭応答変位法
地盤の水平変位を考慮した杭の応力解析を行う『SS7 Premium』限定の機能です。
日本建築学会 建築基礎構造設計指針(2019年)によって杭を設計する場合は、原則、地盤の水平変位を考慮した計算が必要です。
1.入力
- 地盤の水平変位は、『SS21/SoilBase2008』(以下、『SoilBase2008』)の地盤データから計算する方法(略算法)と深度ごとに直接入力する方法のどちらかで設定します。
- 地盤の水平変位を直接入力する際は、表計算ソフトからの[コピー]&[貼り付け]などにより簡単に入力できます。
- 慣性力と地盤の水平変位の組合せ係数を指定できます。
2.計算
- 地盤の水平変位を『SoilBase2008』の地盤データから計算するときは、日本建築学会 建築基礎構造設計指針(2019年)4.5節に記載されている略算法によります。
- 『SoilBase2008』で計算される、液状化層の動的水平変位Dcyを求める過程で得られる各層の水平変位Δdiを加算して、液状化時の地盤変位を求めます。
- 杭の解析は、弾性床上の梁部材の剛性マトリクスを用いた計算法により、杭頭回転バネ・杭体は線形、水平地盤バネ・土圧合力バネは非線形とし、地盤の水平変位は分布荷重に置き換えて解析します。
- 土圧合力バネに対しては、地表面と杭頭位置の中間の深さにおける地盤の水平変位を考慮します。
- 慣性力と地盤の水平変位は同時に杭に作用させます。組合せ係数をマイナス値で設定することで逆向きの荷重または変位を設定できます。組合せ係数を複数ケース検討する場合は、結果を複数保存する機能を用いて対応できます。
- 上部下部一体モデルで保有水平耐力計算を行う場合は、二次設計時に地盤の水平変位を考慮できます。
3.出力
- 杭と地盤の変位を重ねて表示します。
- 杭と地盤の間に水平地盤バネを設定するため、杭と地盤の変位差を確認することは結果の分析に有効です。