1.免震支承材
『SS7』または『SS3』で作成した解析モデルの支点位置または柱位置に対して、免震支承材を配置できます。
また、『SS7 Op.免震部材』で入力していた配置状態をそのまま引き継げます。
さらに、『3D・DynamicPRO』で配置内容の変更もできます。
免震支承材として、以下のものが扱えます。また、鉛直ばねも扱えます。*1
『SS7 Op.免震部材』で登録した免震支承材
(天然ゴム系積層ゴム、鉛プラグ挿入型積層ゴム、高減衰ゴム系積層ゴム、錫プラグ挿入型積層ゴム、ダンパー一体型積層ゴム、弾性すべり支承、曲面すべり支承、剛すべり支承、レール式剛すべり支承、レール式転がり支承)
メーカー製品免震支承材
性能特性を直接指定する免震支承材
(鉛プラグ挿入型積層ゴム、高減衰ゴム系積層ゴム、天然ゴム系積層ゴム、すべり支承、転がり支承)
『SS7 Op.免震部材』と『3D・DynamicPRO』とで免震メーカー製品リストの共通化を開始しました。今後、対応メーカー・シリーズを順次増やしていきます。
『SS7 Op.免震部材』同様に、シリーズごとにばらつき値を変更できます。変更した免震装置の登録、配置、ばらつき値は『SS7』に反映することができます(ただし、『SS7』側でも対応している製品リストに限ります)。
2.免震用ダンパー
免震用ダンパーは、任意の床位置に対して配置します。
メーカー製品ダンパー、性能特性を直接指定するダンパー(履歴系ダンパー*2と粘性系ダンパー、複合ダンパー)を扱えます。
また、『SS7 Op.免震部材』で入力していた減衰材(U型鋼製ダンパー、U型鉛ダンパー、オイルダンパー、粘性ダンパー)の配置状態をそのまま引き継げます。
3.中間層免震
- 『SS7』で配置した柱を『3D・DynamicPRO』で免震支承材に置き換えることにより、中間層免震の固有値解析および応答解析が行えます。
- 免震用ダンパーを配置することもでき、大梁と免震用ダンパーの取付位置を上大梁側・下大梁側のそれぞれで指定できます。
- 中間層免震の特殊な形状として、段差の存在する中間層免震や柱頭免震を扱うこともできます。
固有値解析
免震層を境に、免震上部と下部を分離した固有値解析を行うことができます。また、計算条件により免震支承材を固いばねとし、免震上部・下部を一体で固有値解析することもできます。
基礎免震のときと同様、免震層の変位を指定した固有値解析が行えます。
減衰マトリクスの作成方法
中間層免震を有する質量比例減衰(レーリー減衰含む)は、「免震上下分離」と「免震上下一体」(免震層固定など)のどちらかが指定できます(免震層の内部粘性減衰は非考慮も可)。
免震上下分離の場合は、免震上部、免震層、免震下部で、基点とする各部の減衰マトリクスを作成した後、全体減衰マトリクスを作成します。このとき、各部の固有値解析で求めた固有周期を用いることができます。
免震上下一体の場合は、免震層を含む建物全体モデルから減衰マトリクスを作成します。
中間層免震の機能紹介動画はこちらからご覧いただけます。
4.付加曲げ(Q・h、P・δ)の考慮
免震支承材および免震用ダンパーに対して、水平せん断力と取り付き高さによって生じる付加曲げ(Q・h)を考慮します。
また、免震支承材においては、負担軸力と水平変形によって生じる付加曲げ(P・δ)、支承材の寄りによって生じる偏心曲げを考慮することも可能です。
5.免震層に指定変位を与えたときの固有値解析、偏心率の計算
免震層に指定変位を設定できます(最大5個)。指定変位での等価剛性を用いた固有値解析、偏心率の計算ができます。
免震層の指定変位時の固有値解析では、ばらつき(標準時・下限時・上限時)を指定できます。
- *1水平方向はMSSモデル、鉛直方向は非線形ばねとなります。
- *2指定により1方向せん断ばねモデルまたはMSSモデル。
6.搭載メーカー一覧
種別 | 製造または取り扱い会社 | 製品名または呼称 |
---|---|---|
免震支承 | 株式会社 免制震ディバイス ケイミューシポレックス 株式会社 |
錫プラグ挿入型積層ゴム |
日鉄エンジニアリング 株式会社 | 球面すべり支承 | |
ダンパー一体型積層ゴム | ||
株式会社 ブリヂストン | 高減衰ゴム系積層ゴム | |
免震用ダンパー | 日鉄エンジニアリング 株式会社 | U型鋼製ダンパー |
株式会社 免制震ディバイス | 免震用減衰こま |