(大阪府)
本件は鉄骨造平屋の幼稚園であり、53m×30mの平面形状の建物です。郊外に建設する幼稚園であり比較的大きな敷地を利用することができたので平屋の平面計画となっています。ロの字形の平面形状とし、採光が外部および中庭部分からとれ、明るい建物となりました。
構造計画概要
鉄骨純ラーメンの単純な形式ですが、屋根形状が特徴的な建物です。1:2の割合で片流れ勾配を逆勾配にする計画としています。切り返し部分の鉄骨形状が独特なモノとなっています。
『SS7』利用方法
屋根形状をモデル化するのに『SS7』は最適でしたが、屋根の勾配切り返し部分について少々考えました。
- 層の設定については、切り返しフレーム部分が2層になります。従属層を設定して1層として検討しました。
- 屋根をどちらにかけるかについては、切り返しフレーム部分で屋根部材を配置する部分にダミー材などを配置して形状を認識できるようにしました。
- 上記を含め、高さの低い部分に庇的なフレームが付随していましたので、最終的に3層のモデル化として検討しました。
別途検討項目
平屋として申請するために、屋根部分の剛床仮定成立のための“応力再配分の検討”、切り返しフレーム部分での“応力伝達”などについて手計算で検証しています。
確認検査時の指摘事項や対処方法
事前に打ち合わせを行い、平屋で建築確認申請が可能かの打ち合わせを行っておきました。屋根面が特殊ですが、追加検討により一体となって挙動を示すことができました。