1.計算内容
- 指定の方法にしたがって表層地盤による増幅特性(卓越周期と増幅率)を求めます。
- 免震層の(地震)設計限界変位を、各免震部材の設計限界変形の最小値以下になるように、収束計算により求めます。
- 免震層の復元力特性は免震部材の標準時の特性、最も軟化するときの特性、最も硬化するときの特性の3とおりを個々に検討し、設計値をそれぞれのケースから決定します。
- 免震層の(地震)応答変位を求め、設計限界変位を超えないかどうか確かめます。
- 免震層のせん断力分担率を求め、0.03以上であるかどうか確かめます。
- 免震建築物の接線周期を求め、2.5秒以上であるかどうか確かめます。
- 免震層の偏心率を求め、0.03以内であるかどうか確かめます。
- 免震部材(支承材)の常時、最大圧縮時および最小圧縮時の軸力(面圧)を求め、それぞれに定められている許容圧縮応力度などと比較し、満足しているかどうか確かめます。
- 上部構造および下部構造の設計用層せん断力を求めます。
- 個々の免震部材の応答せん断力を求めます。
- 免震部材の製造ばらつき、気温や経年の変動特性を考慮した復元力特性を用いた計算を行います。
- 地盤調査結果に基づいた、増幅率Gs*を計算することができます。
2.環境温度や経年変化等による免震部材の変動特性を評価
低温時、高温時の温度を指定することで、免震部材の変動特性を自動評価します。また環境温度以外に各製作会社が提示している製造ばらつきや経年変化による変動係数・歪み依存特性などがデータベースにセットされており、これらの特性も自動評価します。
3.支承材の選定計算
支承材に対し、「種別(天然ゴム系/鉛プラグ挿入型/高減衰ゴム系 など)」、「メーカー」、「シリーズ」を指定することで、長期許容面圧を満足する最小サイズがそのシリーズ内から選定できます。
4.支承材の面圧(鉛直応力度)の検討および圧縮限界強度図を自動作図
支承材は鉛直支持能力を保持したまま水平変形性能を発揮しなくてはならない免震部材として非常に重要です。 『IsolationPRO』では長期荷重や短期荷重のほか、上下動加速度(300gal)を考慮した最大圧縮時や最小圧縮時における応力度検討を自動的に行います。また積層ゴム支承の場合は、せん断歪みに応じた圧縮限界強度に対して検討し、NG箇所の表示や検討結果の図化を行います。 また、検証結果の図面上で支承材をダブルクリックすると、その支承材の編集画面が開き、データを変更することができます。
*『SS21/Dynamic表層地盤アンプリファイア2007』のライセンスが必要です。