(福岡県)
この計画は、2階建て鉄骨造の最高高さ9.5mの銀行の支店です。平面はLの字形状をしており、立面形状は長辺方向でR階から2階にかけて傾斜する大屋根形状となるように計画されました。
構造計画概要
柱は角形鋼管とし、両方向ともにラーメン構造としています。なお、金属板葺き屋根は、剛床仮定は成立しないことを前提に剛床解除とし、屋根面の剛性を水平ブレースとして評価しています。
『SS7』利用方法
大屋根勾配形状は、節点の上下移動と、梁が層を跨ぐため節点同一化を用いてモデル化を行いました。その際、地震力および保有水平耐力の集計を同一化した節点の上下階のどちらに属するか、適切に評価されるように注意してモデル化しました。
また、屋根面から跳ね出す庇とエントランスの天井が立体的に複雑な構成となっていましたが、節点移動(軸振れ)と節点同一化を用いて実状に応じたモデル化を行うことで、適切に設計を行うことができました。
勾配屋根梁は軸力を考慮した断面算定を『SS7』で行いました。吹き抜け部の大梁については、風に対する弱軸方向の別途検討を行いました。