(東京都)
S造平屋建ての整備工場です。3案有るうちの1案で、平面は72.5m×23m、階高7.0mで屋上は駐車場となっています。スロープと本体を一体とした計画となっています。延床2,472m2です。
構造計画概要
柱は角形鋼管、梁はH形鋼とし、屋上の2/3が駐車場(RCスラブ)、1/3が折板屋根で、基本グリッドは6.5m×8.5mです。
構造形式は、計画上有効な鉛直ブレースを配置することができず、純ラーメン構造となりました。
屋上のRCスラブ部分は剛床とし、折板部分は剛床解除しました。一体となったスロープ部分は2層に分け、ダミー層扱いとして上階に帰属させました。
『SS7』利用方法
『SS3』では、モデル化、解析の扱いが困難だったスロープ(車路)付の建物だったため、『SS7』であればダミー層としての扱いをすれば、設計者の考えに沿った入力・解析が可能となることを説明会で聞いていたので迷いなく活用しました。
苦慮した点は、そのスロープ部分の入力とモデル化・解析結果の確認と、偏心の大きい建物となったので、保有水平耐力をクリアさせることでした。
斜め梁端部のモデル化を剛とするかピンとするか、実際の納まりをスケッチしながら、入力→解析→納まり検討と繰り返しました。
また、ダミー層を設けた場合の水平力加算、柱の応力解析結果の確認など、数パターン検討し安全側になるよう進めていきました。
『SS7』はほぼ建物形状どおりに入力でき、建物の形を確認しながら入力・解析できる点では、分かりやすく、使いやすいソフトだと思います。最近ではほぼ主流になってきているので躊躇なく利用させてもらっています。