一貫構造計算ソフトウェア
Super Build®/SS7

実例集

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物件データ
Building Data
用途
某病院
構造種別
RC造
階層
4階
設計
清水建設株式会社
名古屋支店構造設計部(愛知県)

この計画は、既存の病院敷地内にてスクラップ&ビルドを行い、災害時にも『居続ける』ことができる病院を建設しました。増築・解体・改修の施工STEPを検討し、常に入院患者とスタッフが敷地内にて療養・運営ができるように計画しました。複数棟の建物を計画していますが、以下記載するのは4階建35.5m×45mの新築RC造になります。

構造計画概要

上部構造はRC造とし、約6m×6mグリッドの柱配置となっています。X方向は耐震壁付きラーメン構造のルート1、Y方向はラーメン構造のルート3として設計しています。

できる限り窓を設けた明るい療養空間を確保するために南北の外壁面に2mピッチにて扁平柱を設置する計画としました。また、天井裏のフレキシブルなスペースを確保し、設備計画の自由度を上げるため、FR板を採用した梁型のないスパンを設けました。

『SS7』利用方法

①南北外周2構面については右図に示すように2mピッチに扁平柱を設置するため、プランで決められている通り芯の他に扁平柱を設置している箇所に解析用の通り芯を追加しています。また、スリットなしの腰壁・垂壁があるため、各柱の可撓長さ、隣接する柱梁の剛性を評価するために架構内壁にて入力し活用しました。

②FR板については1方向版として入力し、荷重流れを適切に評価しました。また、FR板の端部曲げ応力については別途有限要素解析により算出し、節点の応力計算用特殊荷重として入力することで隣接する柱梁の部材検討に反映しました。

③上記記載のモデル化を含め実際に架構検討を『SS7』にて行いました。南北外周2構面は、柱ピッチ6mのラーメンフレームとなる4構面に対し相対的に硬くなり、せん断力の負担率が集中しました。そのため、南北面はおおむね1構面で各階の30%ほどの地震力を負担する結果になり、特に南北外周2構面のせん断設計に苦労しましたが、右図に示す応力図(二次)にて確認できるヒンジ状況を見ながら部材検討を進めていきました。

別途検討項目

上記記載のとおり、FR板の端部曲げ応力については有限要素解析を行い算出しました。また有限要素解析の結果をもとにFR板端部固定度を決定し、断面算定に反映しました。

確認検査時の指摘事項や対処方法

審査機関からはモデル化に関する内容等については大きな指摘もなく、メールにて指摘対応を行い問題なく審査を完了しました。

その他

図面化するときには『SS7』データを『SIRCAD』にリンクして、BIMデータ(Revitを使用)を作成しました。スムーズに変換されることで、初期段階の図面化の省力化を行うことができました。

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