(福岡県)
この計画は、平屋建て鉄骨造の最高高さ8.45mの保育園です。円弧を対称に配置した双曲線平面であり、双曲線間は高さ3.0mの屋根で繋げるように計画しました。
構造計画概要
柱は角形鋼管とし、両方向ともにラーメン構造としています。なお、金属板葺き屋根は、剛床仮定は成立しないことを前提に剛床解除とし、屋根面の剛性を水平ブレースとして評価しています。双曲線の2棟を繋ぐ屋根のみ合成スラブであるため、剛床として評価しています。
『SS7』利用方法
短手のラーメンフレーム数の異なる双曲線平面を1棟でモデル化するため、グリッドの計画に苦労しましたが、節点移動(軸振れ)と節点同一化、および柱の回転を使って実状に応じたモデル化を行うことができました。
屋根は円弧に対してすり鉢状に勾配があるため、節点の上下移動により形状をあわせました。双曲線間の2棟を繋ぐ屋根はレベルが異なるため、ダミー層として設定しました。
ラーメンフレームの角度が放射状に異なりますが、地震力、風荷重を任意の方向に加力できるため、整形でない平面形状でも複数の加力方向による検討を容易に行うことができました。