一貫構造計算ソフトウェア
Super Build®/SS7

実例集

『SS7』トップへ

物件データ
Building Data
用途
倉庫
構造種別
S造
階層
2階
設計
株式会社 能勢建築構造研究所
(大阪府)

本建物は地上2階建ての鉄骨造で、用途は倉庫となっております。平面的な規模は長辺が82m、短辺が32mとなっており、整形な形状をしております。東側2スパンは事務所部となっており、2階でセットバックした形状となっております。

構造計画概要

架構形式はX・Y両方向とも純ラーメン構造としており、主架構部材は柱が冷間成形角形鋼管、大梁がSN材のH形鋼を使用しております。柱間隔はX方向で約9m、Y方向で約10.5mとしており、等スパンとすることでバランスの良い構造計画としました。基礎は地表付近が軟弱であったため、既製杭による杭基礎とし、確実な建物支持能力を確保する設計としました。

『SS7』利用方法

主要な構造骨組についてモデル化と構造計算を行い、部材設計として活用しました。また、計算書出力機能により、主要骨組に関する計算書作成は、すべて『SS7』により行いました。『SS7』ではほとんどの構造部材についてモデル化することができ、特に今回のようなシンプルな建物の場合は、ほぼすべての部材が『SS7』で計算可能ですから、設計業務の省力化という面でも大変助かりました。また、複数のモデルを同一データに格納できることと、解析時間が短いことにより、設計期間が短い中でもさまざまなケーススタディを行うことができました。今回の設計では、当初埋込み柱脚を予定していましたが、側柱柱脚の検討が厳しかったこと、それに加えて工程についての懸念点もあったため、露出柱脚に変更することを視野に入れて再検討を行いました。このとき、複数モデルを保存できる機能を活用し、埋込み柱脚と露出柱脚の差異を効率良く比較検討することができました。

また、保有水平耐力計算としていましたので、荷重増分解析を何度も繰り返す必要がありましたが、多くの計算回数を要する荷重増分解析も、『SS7』では短時間で終わるため、ストレス無く業務を進めることができました。結局、柱脚については露出柱脚に変更することになりましたので、クライアントに説明を行い、納得していただきました。『SS7』の日進月歩の機能向上により、クライアントに良い提案ができたものと考えております。

別途検討項目

地震力は告示によるAi分布を採用し、確認申請に提出しました。しかし、自身のバックデータとして、動的な解析を行いAi分布について別途検証を行いました。建物用途は倉庫なので2層目の重量は重いですが3層目の屋根は折板となっているため軽く、重量差が極端であるため、告示によるAi分布が妥当であるかを確認したいと考えたからです。技術基準解説書による精算Ai分布や、時刻歴応答解析によるAi分布を計算してみて、告示によるAi分布との比較検討を行いました。精算Ai分布は『SS7 Premium』の「固有値解析」機能を用いて算出し、時刻歴応答解析については『DynamicPRO』の応答解析結果をもとにAi分布を算出しました。

[『SS7 Premium』 固有値解析]
固有モード図が出力でき、視覚的に確認することができるため、わかりやすいと感じました。立体的なモデル図で見ることができるので、変形モードのイメージが明瞭になりました。

[『DynamicPRO』時刻歴応答解析]
観測波3波と、(別物件で作成した)告示波3波を用いて解析を行いました。『DynamicPRO』では複数の波形を一斉に解析でき、しかも短時間で済みますので、質点系の振動解析をするときは非常に重宝しております。出力も時刻歴ごとの応答値をCSV形式で出力してくれますので、エクセルへコピーしてグラフ化したり、別途検討を行ったりする上でも非常に便利です。

[Ai分布の比較]
応答解析によるAi分布は、比較のため、最大応答層せん断力係数の比率により定めました。 精算Ai分布と応答解析のAi分布は共に、告示によるAi分布を下回っていることを確認しました。よって、設計で採用しているAi分布は安全側の設計であることが確認できました。精算Aiによる地震力を採用したい場合、『SS7 Premium』を用いれば、入力しているモデルから簡単に固有値とAi分布を計算することができるため、実務者にとって、非常にありがたいツールであると感じました。また、今回私が行ったように、さまざまなソフトを用いて検証を行えば、安心感や納得感を持って設計に取り組むことができるため、これら多くの設計ツールは欠かせないものであると実感しました。

確認審査時の指摘事項や対処方法

適合性判定機関より、二次設計時における屋根面ブレースの検討を求められました。 『SS7』では水平ブレースもモデル化でき、軸降伏を考慮した弾塑性荷重増分解析(二次設計)が可能です。『SS7』での保有水平耐力はブレースの降伏(屋根面ブレースの検討)を考慮した上での耐力ですので問題ありません、と回答し、適判員からも了承をいただきました。

『SS7』をご検討中の方へ

お役立ち情報

「ソフトウェアをご検討中の方」向けのお問い合わせ窓口をご案内いたします。

お問い合わせフォーム

ソフトウェアの購入や体験版に
関するご相談はこちらから

お問い合わせフォームへ

資料請求フォーム

ソフトウェアカタログの
資料請求はこちらから

資料請求フォームへ

電話

東京支店
03-3352-6121
名古屋支店
052-269-3311
大阪支店
06-6768-9338

受付時間 9:00~12:00/13:00~17:30*
土日・祝日、弊社規定休業日除く
*年末最終営業日は15:00まで

ページの先頭へ