1.『SS7』『SS3』『US2(改)』のデータを利用
一貫構造計算ソフトウェア『Super Build®/SS7』(以下『SS7』)、『Super Build®/SS3』(以下『SS3』)、静的弾塑性解析ソフトウェア『Super Build®/US2-改訂版』(以下『US2(改)』)で入力した建物データを利用します。
目的の診断次数による耐震診断の検証が、必要最小限のデータ入力により可能です。
2.部材ごとに指定した材料を考慮
柱、梁、壁の部材ごとにコンクリート材料および鉄筋材料を指定*1することができますので、工期が異なる建物の耐震診断に対応できます。
3.外力分布による補正係数
外力分布による補正係数は、(1/Ai)または(n+1)/(n+i)のどちらかを選択できます。直接入力も可能です。
4.加力方向ごとでの内法寸法の認識
指定により、加力方向ごとで圧縮となる腰壁・垂壁を考慮した内法寸法を用いることができます。
5.袖壁付柱のモデル化の指定*4
袖壁付柱のせん断終局強度の計算におけるモデル化として、“均等モデル”または“形状モデル”が選択できます。
6.両側袖壁付柱のせん断終局強度に対するシアスパン比の取り扱い*2 *5
袖壁と柱を一体として算定するQsu1のシアスパン比の下限値
シアスパン比“1.0≦M/(Q・de)≦2.0”の下限値は一般的に1.0ですが、指定により0.5または0.6に変更できます。
等価な長方形断面に置換して算定するQsu2のシアスパン比の上限値と下限値
シアスパン比“1.0≦M/(Q・de)≦2.0”の下限値は一般的に1.0ですが、指定により0.5または0.6に変更できます。
また、上限値は一般的に2.0ですが、指定により3.0に変更できます。
7.独立柱における直交壁の考慮*2
柱に取り付く直交壁の位置を指定することで、直交壁の効果を考慮した独立柱の曲げ終局強度およびせん断終局強度の計算が行えます。
8.補強部材を考慮した耐震診断*3
一連で耐震補強設計の処理が行え、枠付き鉄骨ブレース架構による補強のシミュレーションが簡単に行えます。 枠付き鉄骨ブレース架構は、X型、K型およびマンサード型を取り扱います。また、アンカー筋およびスタッドの入力を行うことで、接合部の計算も行います。
9.主な入力例
- *1指定は『SS7』、『SS3』または『US2(改)』で行います。
- *2社団法人 建築研究振興協会発行「既存建築物の耐震診断・耐震補強設計マニュアル2003年版増補版2007年」P.108~P.110を参考にしています。
- *3オプションソフトウェア『Super Build®/RC診断 Op.1』が必要です。
- *4オプションソフトウェア『Super Build®/RC診断 Op.2017』では常に"均等モデル"で計算します。
- *5オプションソフトウェア『Super Build®/RC診断 Op.2017』では、シアスパン比の上限値および下限値を変更することができません。